放射線室からのごあいさつ
放射線室には1名の放射線画像診断医と11名の診療放射線技師がおり、日々の放射線診療に貢献しております。
放射線室は当直体制をとっており、救急医療に対して24時間いつでも検査を行うことができます。
業務内容はX線を用いた一般撮影・マンモグラフィ撮影・CT検査・骨密度検査・消化管造影検査の他、強い磁石と電磁波を使用したMRI検査、さらには血管造影検査だけなくIVRも行っていて、当院では主に心臓血管内治療を行っております。
また、2020年4月より当院に放射線画像診断医が常駐することになり、以前よりも各科の診療をスムーズに支援することが可能となりました。
放射線を使用した検査ですので、放射線の量を抑えながらも最良の画像を医師に提供出来るよう日々の業務に取り組んでおりますが、何か不安や疑問等がございましたら技師にお気軽にお尋ねください。
放射線室の基本方針
- 患者さんの立場に立った検査を行います。
- 各科の医師、看護師とチームを組み安全対策に取り組みます。
- 診断に有用な画像の提供を目指します。
- 常に被ばく低減を心がけます。
- 待ち時間の少ない検査の実施を目指します。
- 医療機器の日常点検、定期点検を怠らずに安全確保を遵守します。
地域の皆様との交流
放射線室では患者様を対象とした検査だけでなく、人間ドックや市町村がん検診など地域住民の皆様の健康診断にも関わっています。
また、利根中央病院の他にも利根中央診療所か片品診療所で業務することがあります。
他にも、医療生協の職員としてみなさんの健康つくりのお手伝いができる健康班会などにも参加しています。
病院内外でも地域の皆様との心の距離も縮めることを目指しています。
各撮影室の特徴や業務内容
一般撮影室
撮影部位にX線を当て、その部分を通過したX線量の違いを画像として表示します。
骨折や骨病変の撮影、関節の撮影、胸部や腹部の撮影など全身の撮影を対象としています。
放射線室で行われる検査で、一番身近な検査だと思います。
乳房撮影室
マンモグラフィと呼ばれている撮影です。乳房を引き延ばし専用の圧迫板で圧迫しながら撮影を行います。
圧迫して乳房の厚みを薄くすることで使用するX線量を少なくすることができ、もし病変があった場合に病変を見つけやすくすることができます。
骨密度検査室
極めて少ないX線を使用して骨を構成している骨量を測定し、骨の強度を調べる検査です。
着衣のまま仰向けに寝た状態で検査することができ、5分程度で検査は終了します。
骨密度が低下すると骨粗鬆症になり骨折しやすくなりますので、骨密度を測定することが重要です。
X線TV室
X線を使用し、身体の中をモニターでリアルタイムで見ながら検査をすることができます。
胃のバリウム検査を始めとする消化管造影検査や骨折や脱臼をした骨を元の位置に戻す整復術、
リハビリ患者さんの嚥下の観察や内視鏡や超音波を併用しながらの治療など様々な場面で使用されています。
CT室
X線を使用して身体の断面を撮影する検査です。検査内容にもよりますが、造影剤を使用しない検査では5分程度、造影剤を使用する検査は15分程度で検査は終了します。また、ワークステーションを使用して各種3D画像の作成も行っています。
MRI室
強い磁石と電磁波を使用して任意の断面を撮影する検査です。造影剤を使用しなくても血管を描出することが可能です。
検査内容にもよりますが、20分~40分で検査は終了します。
X線を使用しない検査ですので被ばくの心配はありません。
血管造影室
鼠径部や腕などの血管内にカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、透視下で目的部位まで進めて
カテーテルから造影剤を注入して血管を描出する検査です。
これにより、狭窄、虚血、梗塞などの血管性病変を診断できます。
そして検査だけではなく、狭い血管を拡張させたりする血管内治療も行っています。
ポータブル撮影装置
一般撮影室まで移動することができない患者さんに対して、こちらから患者さんのところまで伺い撮影が行える
移動型X線装置のことです。主に救急室、病室、手術室で使用されています。
FPDを導入しており、撮影した画像はその場で確認することができます。
手術室外科用イメージ
手術中に使用する移動式の透視装置のことで、X線TV装置を小型化したものです。
Cアーム構造により、任意の方向から透視画像を見ることができます。
当院では使用する金属の位置確認のために整形外科手術で使用されることが多いです。
検査・治療装置と保有台数
一般撮影 (SHIMADZU RAD speed Pro) |
2台 | MRI (Canon Vantage Titan) |
1台 | |
乳房撮影 (FUJIFILM AMULET) |
1台 | CT (Canon Aquilion PRIME) |
1台 | |
骨密度 (GE Lunar PRODIGY Fuga) |
1台 | ポータブル撮影装置 (SHIMADZU Mobile Art Evolution) |
3台 | |
X線TV (SHIMADZU SONIAL ビジョンSafire17) |
1台 | ポータブル撮影装置 (FUJIFILM XD2000) |
1台 | |
X線TV (日立 EXAVISTA) |
1台 | 手術室外科用イメージ (Siemens ジレモビールコンパクト) |
2台 | |
血管造影 (Canon Alpenix) |
1台 | 手術室外科用イメージ (GE Brivo) |
1台 |
検査・治療件数
一般撮影 | 約125件/日 | CT | 約36件/日 | |
乳房撮影 | 約10件/日 | MRI | 約12件/日 | |
骨密度 | 約3件/日 | 血管造影(IVR含む) | 約1件/日 | |
X線TV(治療含む) | 約5件/日 |