このたび、2026年4月1日付で利根中央病院の院長に就任いたしました。
利根中央病院は、利根沼田地域の中核病院として、長年にわたり地域の皆さまの健康と暮らしを支える医療を担ってまいりました。少子高齢化の進行や医療を取り巻く環境が大きく変化するなか、地域医療に求められる役割は年々高度化しています。そのような時代に当院の責任を担うこととなり、身の引き締まる思いとともに、その重責を深く受け止めております。
当院は、救急医療において地域の要となる役割を果たしており、2025年度には利根沼田医療圏における救急車受け入れの約6割弱を担いました。昼夜を問わず救急患者を受け入れる体制を維持することは決して容易ではありませんが、地域の皆さまの「いざという時」を支える医療機関として、多職種が連携し、日々の診療にあたっています。
また、利根沼田・吾妻二次医療圏においては、小児救急輪番病院としての役割を担うとともに、周産期医療においては唯一の医療機関として、妊娠・出産から新生児医療まで、切れ目のない医療体制を提供してまいりました。地域で安心して子どもを産み育てることができる環境を守ることは、地域社会の将来にも直結する重要な使命であると考えています。
さらに当院は、災害拠点病院として、平時から災害時を見据えた医療体制の整備に取り組んでいます。現在、20名を超える職員が災害派遣医療チーム(DMAT)の資格を有しており、先日の関越自動車道における多重事故に際しても、県内のDMATチームと連携し、医療対応にあたりました。
加えて、昨年より循環器センターを設立し、心不全の早期発見・早期対応に取り組むことで、地域の皆さまの健康寿命の延伸に貢献したいと考えています。
当院はまた、基幹型臨床研修病院として、次世代の医療を担う医師の育成にも力を注いできました。救急医療をはじめとする幅広い診療領域における実践的な研修体制は高い評価をいただいており、地域医療の現場で培った経験をもとに、多くの医師が各地で活躍しています。
あわせて、看護師を中心に、希望される患者さまを対象として似顔絵セラピーを実施するなど、心に寄り添う医療の取り組みにも力を入れており、患者さまから高い評価をいただいています。
私は、医療とは単に病気を治すことにとどまらず、患者さまやご家族の不安に寄り添い、生活そのものを支える営みであると考えています。そのために、医療の質と安全性の向上はもちろん、職員一人ひとりが誇りとやりがいを持って働ける環境づくりにも力を尽くしてまいります。
これからも利根中央病院は、地域の医療機関や行政、介護・福祉分野の皆さまと連携しながら、地域完結型医療の実現に向けて歩みを進めてまいります。地域の皆さまに信頼され、安心して受診していただける病院であり続けられるよう、職員一同、全力で取り組んでまいります。
今後とも、利根中央病院への変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
利根中央病院
院長 河内 英行
2026年4月