「地域連携室」がつなぐ、医療と暮らしのバトン

2026年09月01日

総合支援センター
事務課長
河邉 有紀

緑豊かな山々に囲まれ、四季折々の自然に恵まれたここ利根沼田地域。私たちがこの住み慣れた街で、いつでも安心して健康に暮らしていくために、なくてはならないもの――それが「医療の安心」です。

皆様は、利根中央病院の中にある「総合支援センター」という部署をご存じでしょうか。「名前は聞いたことがあるけれど、具体的に何をしているところか分からない」という方も多いかもしれません。
総合支援センターは、病院の正面入口を入ってすぐ(1番窓口)にある、患者さんやご家族の医療・生活・福祉に関するあらゆる困りごとをサポートするための総合窓口です。
主に、地域の病院や開業医の先生方と連携を行う「地域連携室」、入院生活や退院に関する相談・支援を行う「入院センター」、相談者に寄り添い、生活や介護保険の相談、福祉制度の説明などを担う「相談支援室」の3つで構成されています。 

今回はその中から、地元の「かかりつけ医」の先生方とどのように手を取り合い、患者さん一人ひとりの安心を支えているのか、当院の「地域連携室」のとりくみをご紹介します。
当院は、利根沼田地域で救急や重症患者さんを中心に診療する「急性期型病院」としての役割を担っています。 一日の外来患者数は約670人で毎日混みみ合っているのが現状です。
そのため当院では、状態の落ち着いた患者さんには地域の診療所(かかりつけ医)への通院や他施設への転院をお願いするなど、地域全体で患者さんを支える体制づくりを進めています。
このような状況のもと、地域連携室は利根沼田地域、さらには吾妻地域の各医療機関と緊密に連携し、患者さんのスムーズな受け入れや紹介(逆紹介)を目指して事務3人で日々業務にあたっています。

地域医療のコーディネーターとして

医療には、それぞれの大切な役割があります。 普段の風邪や体調不良、持病の定期的な管理など、身近で健康を支えてくれるのが「かかりつけ医(クリニックや診療所)」です。一方で、精密な検査や手術、専門的な治療、そして急病や怪我に対応する救急医療を担っているのが、地域の「基幹病院」である利根中央病院です。
地域連携室の最も重要な役割は、この異なる役割を持つ医療機関をスムーズにつなぐ「架け橋」となることです。
「普段は近くのクリニックに通い、いざという時は利根中央病院で専門的な治療を受け、落ち着いたらまた地元のクリニックに戻って療養を続ける」
この一連の流れを専門用語で「病診連携(びょうしんれんけい)」と呼びます。地域連携室は、紹介状(診療情報提供書)のやり取りをスムーズにし、患者さんの検査予約を迅速に行うことで、二度手間や待ち時間の削減、そして何より「切れ目のない医療」の提供に努めています。
特に利根沼田地域は超高齢化が進んでおり「地域完結型医療」の実現が強く求められています。当院はその中心的な役割を担い、地域の開業医の先生方や各病院との連携をさらに強め、地域に貢献していきたいと考えています。

顔の見える関係づくり

「連携」において私たちが最も大切にしているのは「顔の見える関係づくり」です。
地域医療機関の先生方と直接顔を合わせて情報交換を行い、普段からお互いの強みや特徴、そして何より「人柄」を知り合っておくこと、この信頼関係があるからこそ、緊急時にも「〇〇先生のところの患者さんですね、すぐに受け入れましょう」といった、迅速で温かみのある連携が可能になります。
また当院では地域の先生方が集まる症例検討会や情報交換会を定期的に開催し、地域全体で医療の質を高め合うとりくみも続けています。
私たち地域連携室は、利根沼田の医療・介護・福祉のネットワークのハブ(中心)となり、皆様がこの大好きな街で、最期まで自分らしく、誰もが安心して笑顔で暮らせるよう、これからも全力でサポートしてまいります。

登録医療機関

利根中央病院では、地域の医療機関と医療連携を行う「登録医制度」を導入しています。
地域の「かかりつけ医」からの患者受け入れ(紹介)や、症状が安定した患者の地域のクリニックへの転院・経過観察(逆紹介)をスムーズに行う仕組みです。
利根沼田地域をはじめ、多数の医療機関と連携しています。

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