医療機関の連携について

2022年04月01日

利根中央病院
総合支援センター
事務課長
小崎領

利根中央病院には総合支援センターという部署があり、入院センター、支援相談室、地域連携室で構成されています。
今回は地域連携室のとりくみについてご紹介いたします。

地域連携室のとりくみ

医療のあり方は国の政策によって決められます。現在「医療の機能分化が効率的な医療提供体制を促す」との政策により、地域内で分業体制を構築し、「地域完結型医療」として、より質の高い医療水準の実現をめざすようになっています。また、高齢化に対応するために医療・介護・生活・住まいの総合的な支援を地域で提供する「地域包括ケアシステム」の構築も提唱されています。

そうした政策を受けて、一つの病院だけで完結するのではなく、それぞれの得意分野を活かして、医療機関や施設を効率的に機能させ、患者様には切れ目のないサービスが提供できるようにしていくため、当院では地域連携について検討してきました。

特に利根沼田地域においては、高齢化が進んでいくことや交通が不便なことなどから地域完結型医療が求められます。当院はその中心的な役割を担い、地域の開業医の先生や各病院と連携を強め、地域に貢献したいと思っています。

では、現在の取り組みについていくつか紹介させていただきます。

FAX予約

紹介予約をスムーズにするために「FAX予約」というシステムを設けました。これは、他の医療機関からの紹介で予約をお取りする際に「診療予約申込書」というFAX専用用紙に必要事項や希望日を記入して紹介状と一緒にFAXしていただきますと、地域連携室が該当科と調整し、予約日を記入した「予約通知票」を紹介元にFAXでお返しするというものです。こうすることで患者様が電話で予約の相談をしたり、紹介状を持参して予約日を調整してもらい、また出直していただくという手間が省け、担当する先生も事前に必要なことを確認することができるようになりました。

ダイレクト検査

CT、MRI、胃カメラ、大腸カメラ等の各種検査や栄養指導も各医療機関からお電話で「ダイレクト検査」予約として受け付けております。「ダイレクト検査」とは、各種検査は当院で受けていただき、検査結果を紹介元にお送りし、結果説明も含む診療は紹介元医療機関で継続するというものです。こうすることで当院にある医療機器が地域の中で有効に活用されています。

登録医制度

当院では2020年度に「登録医制度」というものを設けました。利根沼田を中心とした地域の先生方に当院の「登録医」になっていただき、患者様にとって最適な医療をスムーズな連携で提供できるようにとりくんでいます。病院の玄関ホールには登録していただいた各医療機関の紹介リーフレットを提示しておりますので、ぜひご覧ください。ご自由にお持ち帰りいただけるようになっています。

玄関ホールの医療機関紹介リーフレット
玄関ホールの医療機関紹介リーフレット

医師会との連携

沼田利根医師会の先生方とは定期的な症例検討会や情報交換会などを通じて顔の見える関係づくりをおこなっています。毎年開催してきた沼田利根医師会・利根中央病院情報交換会は新型コロナの影響で昨年度は開催を見送りましたが、こうしたとりくみの中で垣根の低い関係づくりが進んでいます。

これからも地域の先生方と連携を密にし、患者様の負担を減らし、切れ目のないサービスの提供に努めてまいります。

総合支援センターは病院に入って正面の1番にあります。相談支援室と入院センターもあり、医療・介護・福祉・生活と様々な相談に対応しております。何かお困りのことがありましたら、遠慮なくお訪ねください。

総合支援センター入り口
総合支援センター入り口

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