誰もがなる目の病気

2026年05月01日

利根中央病院 眼科
視能訓練士
金子 晋也

白内障について

白内障は、目の中にある「水晶体」が濁ってしまう病気です。水晶体は本来透明ですが、濁ることで光がうまく通らなくなり、視界がぼやけて見えます。

samarth eye careサイト「What Is a Cataract ?」より引用
https://www.samartheyecare.org/pages/Cataract
samarth eye careサイト「What Is a Cataract ?」より引用
https://www.samartheyecare.org/pages/Cataract

ものが見えるしくみ

瞳孔から入ってきた光は「水晶体」で屈折し「硝子体」を通過して「網膜」に像を結びます。その情報は視神経を通じて脳に伝えられ映像として認識されます。目の構造をカメラに例えると、水晶体はレンズ、網膜はフィルムの働きをしています。網膜の中でも「黄斑」というところは網膜の中心部に存在し、ものを見るための役割を担う細胞が密集した重要な部分です。

症状

  1. 視界がかすむ・ぼやける。霧がかかったようにみえることがある。
  2. 光がまぶしく感じる(羞明)特に夜の車のライトや強い光がまぶしく感じる。
  3. 物が二重・三重に見える。片目で見ているのに重なって見えることがある。
  4. 視力が徐々に低下する。メガネを変えても見えにくさが改善しない場合がある。
  5. 色がくすんで見える。白っぽく、黄色っぽく見えることがある。

これらの症状がある場合は、眼科での検査をおすすめします。白内障の原因の多くは加齢ですが、他にも糖尿病・ステロイド薬・外傷などが関係することがあります。

治療について

代表的な治療は次の2つです。

目薬による治療(初期の場合)
初期の段階では、進行を遅らせる目的で点眼薬を使用します。ただし、濁った水晶体を元に戻す効果はなく、進行を遅らせる程度です。
手術(もっとも一般的な治療)
白内障が進んで見えにくくなった場合、手術が根本的な治療になります。ただし手術をしたからといって、若い頃のように遠くも近くも見えるようにはなりません。術後の見え方についても手術が決定しましたらご説明します。

手術の流れ

  1. 濁った水晶体を取り除く。
  2. 代わりに人工レンズ(眼内レンズ)を入れる。

手術方法 超音波乳化吸引術

小さな切開で超音波を用いて水晶体を砕いて吸い出す方法。手術時間は10~20分程度、当院では一泊入院か日帰りをお選びいただけます。
当科での昨年手術件数は約430件です。3~4ヶ月先まで予約が埋まっている状況ですので、生活に不自由を感じている方、免許更新の時期などを考慮して早めの受診をおすすめします。

スマホ内斜視について

スマホ・携帯ゲームの長時間使用に注意

スマホ内斜視は、スマートフォンやタブレット、パソコンなどを長時間近くで見ることで目が内側に寄ってしまう状態です。医学的には「急性内斜視」や「後天性内斜視」と呼ばれることがあります。近年、若年者や子どもに増えており、「スマホ内斜視視」と呼ばれることが多いです。

満川眼科医院ブログ「スマホ内斜視 〜現代病、スマホ症候群〜」より引用
https://ameblo.jp/mitsukawa-eye-clinic/entry-12804708287.html
満川眼科医院ブログ「スマホ内斜視 〜現代病、スマホ症候群〜」より引用
https://ameblo.jp/mitsukawa-eye-clinic/entry-12804708287.html

症状

  1. 片目または両目が内側に寄る。
  2. 物が二重に見える(両眼性複視)。
  3. 片目で見ると普通だが両目だと見えにくい。
  4. 目の疲れ・頭痛。

長時間、スマホなどを近距離(20~30cm以下)で見続けることが大きな要因です。
特に次のような習慣がある方は注意が必要です。

  1. 1日3~6時間以上スマホを見る
  2. 寝転んでスマホを見る
  3. 顔に近づけて見る
  4. 休憩なしで長時間使用する

近くを見るときは目が内側に寄る筋肉を使うため、長時間続くとバランスが崩れ、目が内側に寄ったまま固定してしまう恐れがあります。

治療について

スマホ・タブレット使用時間を減らす
軽い場合はこれだけで改善することがあります。スマホは30~40Cm以上離す。30分ごとに休憩する。
プリズム眼鏡
プリズムという特殊なレンズを用いて複視を軽減させます。
当科では視能訓練士が3名在籍しています。その方に合った眼鏡を処方します。
斜視手術
発症より約半年経過をみて、改善無く固定した場合は手術での根本治療を行います。斜視手術は当院では行わず、群馬大学医学部附属病院か平成日高クリニックへ紹介となります。

手術の仕組み

斜視の手術は、目を動かす筋肉のバランスを調整して、目の向きをまっすぐにする治療です。子どもから大人まで行われます。局所麻酔でも手術可能です。
目には6本の筋肉(外眼筋)があり、これらがバランスよく働くことで視線がまっすぐになります。手術ではそれらの筋肉の位置を移動させたり、筋肉を短縮し作用を強めるといった方法をとり、これらの組み合わせによって目の向きを正常に近づけます。術後両目のずれが全く無くなるわけではなく、場合によってはプリズム眼鏡が必要になる場合があります。

大正製薬サイト「急性内斜視が増加中! 治し方や予防法を紹介」より引用
https://www.taisho-kenko.com/column/103/
大正製薬サイト「急性内斜視が増加中! 治し方や予防法を紹介」より引用
https://www.taisho-kenko.com/column/103/

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